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TANGENT

Sb Skateboard Journal Vol.28
HEADLINERS 第4弾リリースしてました! (定価¥1,080)

HEADLINERの第五弾が現在リリースしてる中、かつてのWHEEL編集部での部下だった、現在のスネークポルノウィールのディレクター柳町唯氏の5周年記念写真展へ。当時、そう90年代の端くれに存在していたWHEELマガジンに関連するポジやネガを、フォトグラファー平野太呂の倉庫から引っ張り出して、セレクトして、大判のデッキテープにプリントして展示するという企画。冠スポンサーになってくれたのはNEW HATTAN。スケートデッキのデッキテープに写真を焼く。これが面白かったし、セレクトした写真、とくにジョン・カーディエルの今はなき東京駅八重洲口での写真は、17年を時を経て、大判に焼いて、WAG GALLERYの大きくてソリッドな壁に展示してみて気づかされることがあったりした。やはり、残すという行為は非常にあとでも楽しい、ということだと再認識。とにかく。顔出し番長からほど遠い、顔出さな過ぎて、カイザーゾゼな感じになりつつあるSb小澤。そして、あれほど小澤とともに現場で撮りまくり現場に居続けていたが今はスケートシーンではほぼカイザーゾゼな平野太呂と、その2人の現場感をかつて目の前で見てきて今なお自分流現場感でライクア・ローリングストーンし続ける柳町唯という、たぶんこの3人が同じ空間に数時間も一緒にいて、一緒の空気を吸って吐いてしているなんていうことはまたあと10年はないのではないだろうかという、別に他の人にとってはそれがレアでも価値あるわけでもない出来事が、勃発していた8月4日の夜、WAG GALLAREYだった。WHEEL時代の写真、WHEEL時代にケツに火がついていた男たち、そしてWHEEL時代を慮った写真への原稿。そして、WHEEL時代を知り、その頃にガンガン滑ってアッと言わせてた面々が集う。中島壮一朗やタツミやチンドッグ、岡田英明にカツミやジマ君などなど。TAZのタツミなんかは、もしや、小澤の原稿も読めるんじゃないかっていう、もうスケートマガジンを読み倒し、ページのバックサイド側ばっかりアプローチしてるんじゃないかっていう鋭い推測と仮説で、見に来てくれたという、まさに彼がWHEELマガジンで日比谷の縁石でバックテール・トランスファーでページを飾ったときのような鋭いメイクをしてくれた。しかもその仮説は大当たり。8枚ある大判デッキテープ写真にそれぞれ2500文字以上のキャプション付き。合計2万文字は会場で読もうと思えば読める。全部読んだひとがいったいどれほどいるのかはわからないが、確実にタツミとチンドッグ、あとはWARP相沢、winiche笠島、井関信雄、REAIM森田レベルは全部読んでくれていたに違いない。信じてる。他にも読んでくれたひとびとがいてくれたらありがとう。とまあ、とにかく、なかなか乗り気にならない小澤や平野太呂といったクソオヤジどもをうまく担ぎ出した柳町唯とHIDDEN CHAMPIONはさすがな感じだけど、カイザーゾゼな自分も久しぶりに顔をさらして楽しめた展示だった。そんな夜、忍び寄るひとつの影が。出た、タネオ(周囲からはそう呼ばれているらしい)、もとい種田さん(俺は知り合ってからだいぶ長いが敬意を込めてずっとこう呼んでいる)が現れた。なんすか、なんすかー。今回のSbリリースはTANGENTあるじゃないですかー。1号前の僕のヘッドライナーのときはなんもなかったじゃないですかー。そうだった、そうだった。ほんとにたまたまなんだけど、いろいろが重なって、前回はタンジェントを書かなかった。それを根に持っているらしい。笑ってはいたけれど、笑ってはいなかった。笑っていなかったけど、笑ってもいた。他意はないのだけど、これはしくじった。WHEEL時代の酔狂から、一気にSbナウへと引き戻され、もうすぐにでも対応してやろうと思った次第。ということで、このタンジェントがアップされるのはもう少し後だろうけど、書いているのは種田さんと会った夜ナウです。Sbもまたいつかこんな夜のような出来事があるかもしれない。そうも思いながら書いている。そして、17年前、そこからの5年、10年のそれぞれの倦んだりもがいたりした間を経て、こうして、大判のデッキテープに焼く(これが最高!)という機会を思いつき、実行し、そして少しはテンションがあったかもしれないのに、思い切って、俺と平野太呂に連絡してきた柳町唯の行動力に拍手したい。スネポルやNEW HATTANへの効果もあればいいけれど、とにかくスネポルのウィールがWHEELSじゃなくてWHEELだったことのプロットがここで立体化されたということに、ともに転がっていたひとりとして、とても嬉しさを感じる。ライクア・ローリングストーン、ボブ・デュランてほんとにいいことを歌うな。ということで、遅まきながら、Sb Vol.28 ヘッドライナー第四弾、2016年秋号、去年発売してました!!!

Senichiro Ozawa