HEADLINERの第五弾はアメリカで活躍する2人のフォトグラファー。スケートからポルノな写真で独自のカミヤキ文化をプッシュし続けるデニス・マクグラスと、今や1枚の大判写真が高値で売れていく写真家トビン・イエランド。昔から交流が深い2人が揃ってヘッドラインを飾るのは、見応え十分。なんていうのかな。先日、たまたま昔のWHEELマガジンを手に取ってパラパラとやっていたのだけど、ジョン・カーディエルがサクラメントのお手製パークの金網越しに笑っている写真と再会。再会っていいたくなるほど、自分でページをつくっておきながら、その時代が猛烈に語りかけてきた。知ってるはずの写真が、また動き出すというか。過去なのに、それはまだ続いていたというか。そして、あの頃、一緒に撮影しまくっていたTAROや、タイムカードは俺が押しといてやるから編集部に来るよりどっかで滑ってネタをつくってきなと言ったら本当に出社しなくなった編集部員の柳町唯、そして寝起きが悪くて二言目には「トム・ペニーが好きなんです」と言っていた氷上智宏、そんなメンツとこんなことを言ってたのを思い出す。「10年後に見ても新しい。10年以上早かった。なんて言われるくらいがちょうどいい」。スケートはそれくらいでいい。それくらいトンガっていたらいい。そんな感じ。まあ、ダメなやつらばっかりの編集部は、そのままズッコケていってしまったわけで、なんともカッコウがつかない話ではある。しかし、つくっておいてよかった。そして残しておいてよかった。そう思う。なぜなら、そこに残っていたスケーターやスケートが、今なおプッシュして進んでいるからだ。ページはいい。パラパラやって、また戻ったり、その先へと進んでいったり、自由自在な上に消えてなくならない。今回、製作途中、トビン・イエランドの写真を見たとき。彼はある1枚にだけ、赤い印をグルグルとつけていた。これは見落とすな。これはな、いいか、これは大好きなんだよ。ってそのマーキングが語りかけてくるようだった。そこに写っていたのは、ヤンチャし放題の若き日のジョン・カーディエルだった。Sbは書店、プロショップにてご購入できます。書店は8月7日より。