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TANGENT

小学校・中学校とサッカーをやっていた。Jリーグが始まる遥か前。僕がやってたときはバック、ハーフ、フォワードって分かれてて、それ以外に呼び名がなかった。次第にハーフはミッドフィルダーって言われるようになった。このくらいなら気にならなかった。基本的に役割は変わらないから。ただJリーグが開幕した頃からボランチって言葉が出てきて、ピンと来なくなった。この言葉はポルトガル語らしい。ブラジルで使われるなら分かるんだけど、なぜ日本で?って感じがした。さらにこの間、サッカーを観てたらこのポジションの選手を今度はアンカーと読んでいた。これはイギリスのサッカー用語らしいんだけど、もうまったくわからない。まとめて守備的ミッドフィルダーとかでいいじゃんって思うんだけど。仕事の場でも、ここ何年かでやたらとカタカナ言葉が増えた気がする。「この企画もっとブラッシュアップして」とかって言われるけど、「もっと練り上げて」でいいと思うし、「インプット」とか「アウトプット」も「吸収」とか「成果」なんだろうけど、本当に使う必要あるのかな? なんかその言葉だけが独立して浮いている感じがするし、むしろ正確な意図が伝わりづらいと思うんだけど。言葉に発したときの響きや書類などのアクセントとして便利な面は確かにあるだろうし、自分だってもちろんカタカナ言葉は使っている。でも最近のはファッションとしての色が強すぎじゃないのかなって。やっぱり言葉は意味を表すもので、適した日本語があるんだったらそれでいいじゃんって思ってしまうのは、自分が時代遅れのせいなのかな?

Takehiro Hara