Sb Skateboard Journal TOP
これはとある千葉の田舎話のつづき。中学の終わり頃、さらに高校進学後は集まりも悪くなり、あまりスケートボードをすることはなかった。どちらかと言えば少々マンネリ感があって飽きてたようにも思える。幼少期から同じ景色と同じメンツ。この町で滑っていても新しい刺激はない、と。当時の未熟な俺らはそう感じていた。いつのまにか集合場所はパチンコ屋になっていた。スケートボードで来る者もいれば原チャリで来る者もいた。当然その後の行動はバラバラで、モヤモヤした意味の無い時間が数ヶ月続いた。そんなある日、隣町にスケートボーダーがいるとの噂を耳にした。隣町といっても駅前はデパートや百貨店、商店街には大手書店や楽器店にファストフード店に居酒屋と、俺らの町とは比べものにならない都会な「街」だ。半信半疑ながらも何か大きな期待感を抱きつつ電車へ飛び乗り、噂のスポットへと向かった。そこは繁華街から少し離れた場所で、開発途中の新興住宅街の路地の行き止まり。噂通りにスケートボーダーが数名いるのが遠くからでも見えた。「いきなり俺らが現れたらビビるかな」「どんな連中なんだろ」「俺のオーリー見たら焦るかな」、そんな意気った会話をしながらプッシュした。でも数十メートル手前になると無言になり、遂には数メートル手前でデッキに座り込んで意気消沈した。上手すぎる。かっこ良すぎる。今までのスケートボードが恥ずかしく思えるくらいの衝撃だった。座り込んでる俺らを見て、そのうちの一人が「一緒に滑ろう」と、言葉をかけてきた。クォーターがあったが、やったことがなくて入れなかった。いつも飛べてる縦コーンもまるっきり飛べなかった。なにひとつ出来なかった。目の当たりにした光景と彼らの存在があまりに衝撃的過ぎて、その時の会話や行動をまったく憶えてない。ただ最後に「また滑ろう」と交わした約束だけは憶えていた。次の日からまた地元で滑るようになった。少しでも彼らのレベルに追いつくために…。そう思ったが、なによりもスケートボードが楽しくて滑りたかった。数日前のマンネリ感やモヤモヤ感はなくなっていた。中学一年のとき、キャプテン佐藤が田舎の少年たちにスケートボードという新しい風を吹き込んだ。次第にそれはそよ風のようになってしまっていたけど、この日に出会った彼らによってまた突風のように吹きはじめた。平日は地元で滑り、週末は隣街へ行って彼らと夜通し滑るようになった。この都会な街では夜になるとスポットは駅の周りが中心で、通称「デッキ」と呼ばれる駅とデパートを繋ぐ広場がメインスポットだ。ここにはスケートボーダーの他にも様々な人種が集う。ミュージシャン、ヤンキー、パンクロッカーにチーマーに酔っぱらいのサラリーマン。そんなカオスな広場では毎週のように刺激的な事件、事故が繰り広げられた。田舎育ちの高校生が夢中にならないわけがない。ここからが俺らのスケートボード第二章のはじまりだ。つづく。。。

Eiji Morita

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